『 天空の恋人館 』No.9 スターライトRAINBOW

🎶秋色の空

『 天空の恋人館 』

9 スターライトRAINBOW


夜がふけてくると、東の空に優しい下弦の月が姿を見せてきた。
その静寂さを打ち消すように、
深夜0時、天空に華々しく花火が舞った。

碧川とリリカは二階の暖炉のある部屋のベッドから、
花火を堪能していた。

リリカの体を被ったシーツが花火の色に映し出され、
彼女の妖しさが碧川を煽った。

碧川は、再びリリカを求めた。
リリカの艶やかな体は、碧川を虜にしていた。

彼女があげる激しい吐息は、花火の音に負けてはいなかった。
碧川は、彼女を何度も愛し、いつしかリリカは意識を失ってしまった。

恋のミュージアムへ消えていたうららと三井は、
足湯のある個室から、花火を楽しんでいた。

三井が個室の扉を開けると、
ほのかにライトアップされた
水色の温水プールへの流れる川がみえていた。
ロマンチックなうららは甘い気分になっていた。

━━(三井)うららさん、
ここのプールは全裸じゃないと入れないんですが…、
どうしますか?

━━(りりか) えっ…、はい、そうみたいですね…

うららが恥ずかしげに露な体になりかけると、
三井も、細マッチョの体を見せてきた。
三井は馴れた手つきで、うららのランジェリーを脱がし始めた。

「うららさん、お綺麗です!ぼくはもう貴女の虜です」

うららの肌は抜けるほど白く、
どの男も、一度彼女の肌を知ると、
虜にされてしまうほどだった。

花火を演出するシンフォニーは、
二人をその気にさせた。瞬く間に一つになり、
抱きあいながら、プールを進んでいった。

プールでは、うららたちの目の前で何組もの
男女がマスクをつけたまま絡みあい、
官能的な光景だった。

プールのコーナーに移動したとき、
三井が、後ろから抱いてきた。

花火につられて薔薇ガーデンに出た亜梨沙。
花火を前にすると、
亜梨沙はタロットカード占いをしたくなった。

用意してあったタロットカードを取り出しいるところに、
芳しい香り漂う謎のマジシャンが話しかけてきた。

━━(謎のマジシャン) お嬢さん、
貴女にピッタリのaromaがありますよ。
私の部屋にいらっしゃいませんか?

亜梨沙は何かに魅せられたかのように、
甘い語りに誘われてしまった。

華音と由良は、
花火の見える中二階のテラスサイドバーへ移っていた。
驚くほど接点が多く、
華音は幼なじみと話しているような錯覚に陥っていた。
今夜のマルガリータは最高に美味しかった。
華音は久々に幸せを感じていた。

━━(由良)こういう出逢いもピュアでいいですね。

━━(華音)ええ、とっても。

━━(由良)来週、マリーローランサンを鑑賞しに、
高輪ゲートウェイ美術館へ行くつもりなんです。
一緒に、どうですか?

真尋はロータスcab と仲良しになりながら、
快盗シルクキャッツのことを考えていた。

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コメント

    • サイカ
    • 2021.10.09 10:02am

    今回は、甘い時間ですネ。

    胸キュンしてます。
    なんだか自分が恋してる気がしています。

      • エディター桜子
      • 2021.10.16 4:35am

      ドキドキしちゃう展開でしたね
      自分が恋してるって、ありがとうございます!
      ぜひ、秋の夜長、恋気分に浸ってください〜

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